水仙の香

 如月の陽光が岬と、その背後に広がる群青の海原にふり注いでいる。南伊豆、爪木崎。未だ雪が消え残る、その岬の斜面を白と黄の水仙の花が埋め、葉の緑が柔らかな縁取りを添えている。白銀を抱え末枯れた伊豆の山な … 続きを読む 水仙の香