上田電鉄別所線が全線運転再開

台風19号による崩落の赤い鉄橋も復活

2019年の台風の影響で一部区間の運休が続いていた長野県上田電鉄別所線は、2021年3月28日、およそ1年5ヶ月ぶりに全線で運転を再開しました。
上田電鉄・別所線は、2019年の台風19号により、市民や観光客・鉄道ファンのシンボルとして親しまれてきた赤い鉄橋「千曲川橋梁」の一部が崩落するという甚大な被害を受けました。別所線は上田駅―別所温泉駅間（11.6km）を結ぶ鉄道路線です。我が同窓生も含めて通勤通学や、高齢者の通院などに活用される地域の足であり、同時に「信州の鎌倉」別所温泉へのアクセス路線としても多くの方に知られています。

復旧にあたっては、千曲川橋梁全体を上田市が保有することで、国の特定大規模災害等鉄道施設災害復旧事業費補助を活用し、実質的に総事業費の97.5%を国が負担し、地元の方々や全国のファンも、募金を募ったり早期復旧のための署名活動を行うなどして、532日間にわたる復興を支えました。

前日となる3月27日には乗客を乗せずに千曲川橋梁を走行し、3月28日に無事全線運転再開となりました。一番列車は5時55分 上田駅発 下之郷行でした。上田駅ホーム上では出発式も行われ、全線再開を祝う関係者や地元客らおよそ200名弱を乗せた列車が復旧した千曲川橋梁を越えていきました。