「月下美人」咲く
令和5年7月20日
HP編集委員 S.Motegi(昭39年卒機)
令和五年、七月になって今年初めて、我が家の「月下美人」が一輪開花しました。
折から、現在住んでいます団地の大型修繕があり、ベランダで育てていた月下美人の鉢も、植栽の集合場所に避難せざるを得ませんでした。その際、繁茂した枝と葉をかなり剪定しましたので、今年の開花はあまり期待していませんでした。しかし、この月の初旬一つの花芽を見つけた時は、正直嬉しく感じました。
蕾は18時過ぎに綻びはじめ、21時過ぎには7~8割りの開花となりました。このころには月下美人特有の芳醇で、甘やかな香りが漂い始めます。22時頃にはほぼ満開となり香りも、 風姿も雅な花がオーラを放ち、毎回のこと見惚れていました。そして、日の変わる24時過ぎには早くも萎み始めました。
細君の日ごろの丹精に感謝しつつ、私は眺め、写真に撮るのみですが、年々歳々咲いてくれる花にも感謝の想いが湧きます。また、見るたびに新たな魅力を見出し、惹きつけられる花ですが、それはわずか数時間にも満たない花の命を、装いを極め懸命に咲く、その花の見事さ故かもしれません。開花の刹那に命の限りを尽くす、孤高の花の矜持と、生きざまに諭される思いです。 サボテンにも似た月下美人の平板な葉を改めて眺めると、あの大輪の花を育む造化の神の不思議を今更ながら感じます。
この月下美人の儚げでいながらも、凛とした花のたたずまいを「詞」に紡ぎ、ブログ友のYokiさんという方に素敵なオリジナル曲を作曲して頂きました。昨年Yokiさんのユーチューブで公開して頂きましたが、今年初めての開花に合わせて「詞」のみを掲載させて頂きます。なお、ユーチューブ公開に当たって「ショー・ジロー」のペンネームを用いています。
「月下美人の香り」
作詞 :ショー・ジロー
作曲&歌:yokiさん
1.
宵闇に ひらきはじめた 月下美人
甘い香りを漂わせ 一夜限りの命としらず
闇にのびゆく花びらは 炎のように揺れている
憂いもつ君に君に似て その刹那に命を燃やす
2.
花びらの 白さ際立つ 月下美人
雅な香り漂わせ 一夜限りの夢に酔う
闇を切り裂く花びらは 炎のように燃えている
儚さは君に君に似て その刹那に命を燃やす
3.
花びらが 耀き放つ 月下美人
深い香りを漂わせ 一夜限りのものがたり
闇を照らせる花びらは 炎のように 凛として
気高さは君に君に似て その刹那に命を燃やす
********************************
月下美人の花言葉は「艶やかな美人」「はかない恋」だそうです。
なお、拙い詩ですが、著作権は放棄していません。
無断転載等はご遠慮願います。
********************************