平成20年
電子機械科卒業
株式会社みすずクリーニング商会:専務取締役 田中 達也
- 現在のご職業や、お仕事の内容をおしえてください。
- 株式会社みすずクリーニング商会の専務取締役をしています。
仕事の内容は、大まかに言うとお客様の衣類をお預かりして、プロの技術で洗濯とプレスをして、綺麗にしてお返しするという仕事です。
私の祖父の代から続く会社で、今年の6月には創業から65年を迎えました。
店舗は本店を含めて現在4店舗で、御所・古里・丸子・東御にあります。
クリーニング屋の仕事は、お客様の大切な衣類をお預かりするので、慎重に扱うよう心がけております。
- 千曲高校・電子機械科に進学された一番の理由はなんでしょうか?
- 昔から「手先が器用だね。」と言われることが多かったので、手先を使う作業は人より自信がありました。
中学生の時点ではクリーニング屋を継ぐってことは考えていなくて、手先を使う技術職の仕事をするんだろうな〜と考えていた程度です。
そこで技能の勉強ができる千曲高校を選択し、友達に誘われて電子機械化を選びました。
- 在学中はどんな班活に在籍されていましたか?
- サッカー班に3年間所属していました。
基本的にはサッカーが好きなので日々真面目に取り組んでやってたと思います。
この頃のサッカー班は班長を中心に自分たちで練習メニューを考えて練習していました。
最終的には大きな成績を残せませんでしたが、団体スポーツということもあり,
団体行動の基礎を学んだり、上下関係の重要性などが今にも役立っています。
- 在学中の思い出として、忘れられないことはありますか?
- 一番の思い出は班活ですね。
夏の大会は初戦に強豪校とあたってしまい、初戦で負けてすごく悔しかったのを憶えてます。冬の大会は3年生は残るか引退するか選択するのですが、自分は夏の大会の悔しさをぶつけたいと思い残りました。結果は2回戦で負けてしまったのですが、1回戦でディフェンダーの自分が得点を決めて勝利したことはとても嬉しく、今でも記憶に残っています。
もう1つは、機械・電子機械科での合同での課題研究です。
私のグループでは授業で習った鋳造で、『たい焼き器を作ろう!』ということになりました。最終的には合同発表会でそのたい焼き器でたい焼きを焼いたのですが、上手く焼けず、合わせ面の精度が必要なんだと感じ、そう甘いものではないと思い知らされました。
出来上がった不格好のたい焼きを、違うグループの親友が「うまい!」と言って食べてくれましたのを今でも忘れません。
- 千曲高校で学んだことで、今のご職業に活かされていると思うことはございますか?
- クリーニング店を継ぐ前に9年間トヨタのディーラーでエンジニアとして働きました。
その際は電気回路を見たりすることがありましたので、高校で学んだ基礎が役に立ったと思います。
現在では沢山の機械が工場にありますので、その機械の整備や修理に役に立っています。
- これからの社会で求められるのはどのような人材ですか?
- 自分が社会人として経験してきた事を踏まえて、『先のことを考えて行動できる人材』が社会では求められるのではないかと思っています。
仕事だけではなく自分の人生においてもそうですが、先の事を自分で想像する事はとても大切だなって思います。
経営者になってからも、そういう方と一緒に仕事が出来れば嬉しいです。
- ご自身が影響を受けた人・尊敬される方はおられますか?
- 会社の創業者である祖父の影響が強いです。
多くを語らない、寡黙な祖父なのですが、こちらから話すと色々なことを教えてくれます。この仕事を継ぐと決めてからは祖父の知識を引き出すために自分から積極的に話しかけるようにしています。
他の方から聞いた話だと、昔から人をまとめる力があったようで、いざこざなんかがあった時にはよく頼られていたようです。
今でも「おじいさん元気?」と多くの方から聞かれます。
地域の方々、家族にも慕われる祖父みたいな人間になるのが目標です。
あとは、以前の職場の先輩からも影響を受けています。
エンジニア時代に9年過ごした職場で、自分の社会人としての基礎を作ってくれた方です。
厳しい方ですが、まだ20代で仕事の面だけではなく、社会の基礎もわからない自分を育てていただきました。
人として尊敬できる方で、今でもお付き合いが続いてることをありがたく感じています。
- 大切にされているポリシー・座右の銘はございますか?
- 相手の立場になって考えるよう心がけています。
預かった衣類は、クリーニング店にとっては沢山ある品物の中の1点ですが、
お客様からしてみれば長く着たいと思う大切な洋服です。
そのことを日々意識して1点1点衣類と向き合っています。
- 今後達成したい目標や夢はございますか?
- 地域密着のクリーニング屋なので、
上田市をはじめ、地域の方々に洋服で困っていることがあれば頼っていただきたいです。
「みすずクリーニングにまかせれば大丈夫。」と思っていただけて、
名前が1番最初に出てくるそんな会社にしていきたいと思います。
そのためには技術はもちろんですが、絶対に手を抜かないことが大事だと思っています。
- 在校生にお声がけいただくとしたら、どのような言葉をかけますか?
- とにかく全力で3年間を楽しんでほしいです。
勉強でも、班活でも、友達と遊ぶことでもなんでもいいので全力でやってください。
今でも高校3年間はとても大事だったなと感じます。
悔いがないことが大切です。
素晴らしい3年間にしてください!
- 令和4年6月18日